詩と言葉

ここでは、シルクロードにまつわる詩や言葉で心に留まったものを記録してゆきます。初めはヘレニズム時代のギリシャ都市、バクトリアのアイハヌムで発見された墓碑銘です。バクトリアは今のアフガニスタンの辺りでアレクサンドロス大王の東征以後ギリシャ人の王国が築かれました。その中心的都市がアイハヌムでした。

2.少年行  李白 (701~762)

李白の七言絶句

五陵年少金市東   五陵の年少 金市の東
銀鞍白馬度春風   銀鞍 白馬 春風を渡る
落花踏盡遊何處   落花踏み尽くして 何れの処にか遊ぶ
笑入胡姫酒肆中   笑って入る 胡姫酒肆の中

長安の郊外に住む青年たちは 長安西の市場にある繁華街を
銀の鞍でかざった白馬に乗り 春風に吹かれながら颯爽と往く
一面にちった花を踏みながら どこへ遊びに出かけるのだろうか
笑いながら 繰り出したのは 美しい胡姫のいる酒場だ

美しい胡姫とはソグド人の女性であったといわれます。
この時代には唐には多くのソグド人はじめとする異民族がいて、
西域の文化が受け入れられていたと言います。

1.死ぬときは悔ゆることなかれ

アイハヌムの墓碑に刻まれたギリシャのアポロ神殿の箴言

少年のときは礼儀正しく、
青年のときはには情熱を制御し、
中年になれば義者であり、
老年になればよき助言者であれ。
死ぬときは悔ゆることなかれ。


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